書きだめ。書き溜まり。

読書と筋トレをしながら考えてみた

『アルゼンチンババア』よしもとばなな_0015

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「すごく自由な感じと、振り向かずに走らないと壊れてしまいそうな孤独がいっぺんに私のものになっていた。」
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最近何も書けない日が続いていたのだけれど、この一文を読んで「こんな文章が書けたらな」と思って、そうしたら、どうしても何か書かなきゃとなってしまった。あぁすごいなとしみじみ。吉本さんといえば、吉本隆明だったのだけれど、ここにきて、よしもとばなながぼくの中で盛り上がり盛り上がり。
 
まぁこの小説の中では本当はなんともないただの一文なんだけどね。
 
「とても」じゃなくて「すごく」で。
 
「気分」じゃなくて「感じ」で。
 
「どうしようもない孤独」じゃなくて
「振り向かずに走らないと壊れてしまいそうな孤独」で。
 
「私はずっとそんな心情だった」じゃなくて
「いっぺんに私のものになっていた」なんだもの。
 
「とても自由な気分と、どうしょうもない孤独。私はずっとそんな心情だった。」
じゃなくて
「すごく自由な感じと、振り向かずに走らないと壊れてしまいそうな孤独がいっぺんに私のものになっていた。」
なんだもの。
とんでもないじゃないかって。
 
一言一言がドンピシャで。全体としてもまとまって。
あぁ良い。なんだかすごく感動しているよ。 
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ぼくもこんな文章がかけるようになりたい。